次のような三角形ABCにおいて、残りの辺と角を求めよ。
a=1+√3 b=√6 c=2
という問題があるのですが、正弦定理を使ったらいいのか、余弦定理を使ったらいいのか、どっちも使うのか分かりません。例えば、「2辺と1角が分かってたら○○定理」など、何か決まりがあるのでしょうか。よろしくお願いいたします。
図形と計量について
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Re: 図形と計量について
一組の角と対辺が既知のとき、正弦定理を使える可能性が
高そうですが、そうではないならば、余弦定理を用いて、
角度を一つ求めます。
△ABCにおいて、a=1+√3、b=√6、c=2
この場合、”a=1+√3”が如何にも・・・って感じです。
よって、余弦定理を用いて、”cosB”か”cosC”を求めます。
cosB
=(c²+a²-b²)/(2ca)
={2²+(1+√3)²-(√6)²}/{2・2・(1+√3)}
={4+4+(2√3)-6}/{4・(1+√3)}
=(2+2√3)/{4・(1+√3)}
={2・(1+√3)}/{4・(1+√3)}
=1/2
”0°<B<180°”より、B=60°
次に、正弦定理を用いて、”C”を求めます。
”c<b”より、”C<B”です。
c/sinC=b/sinB
sinC
=(c/b)・sinB
=(2/√6)・sin60°
=(2/√6)・{(√3)/2}
=1/√2
”0°<C<60°”より、C=45°
直ちに、A=75°
以上です。
高そうですが、そうではないならば、余弦定理を用いて、
角度を一つ求めます。
△ABCにおいて、a=1+√3、b=√6、c=2
この場合、”a=1+√3”が如何にも・・・って感じです。
よって、余弦定理を用いて、”cosB”か”cosC”を求めます。
cosB
=(c²+a²-b²)/(2ca)
={2²+(1+√3)²-(√6)²}/{2・2・(1+√3)}
={4+4+(2√3)-6}/{4・(1+√3)}
=(2+2√3)/{4・(1+√3)}
={2・(1+√3)}/{4・(1+√3)}
=1/2
”0°<B<180°”より、B=60°
次に、正弦定理を用いて、”C”を求めます。
”c<b”より、”C<B”です。
c/sinC=b/sinB
sinC
=(c/b)・sinB
=(2/√6)・sin60°
=(2/√6)・{(√3)/2}
=1/√2
”0°<C<60°”より、C=45°
直ちに、A=75°
以上です。
【回答】図形と計量について
◆ 正弦定理とは
三角形ABCにおいて、次のような関係があります:
\[
\frac{a}{\sin A} = \frac{b}{\sin B} = \frac{c}{\sin C}
\]
* a,b,c:三角形の辺の長さ(各辺の向かいの角が A,B,C)
* sinA:角Aの正弦(サイン)
◆ 余弦定理とは
三角形ABCにおいて、例えば次のような式が成り立ちます:
\[
a^2 = b^2 + c^2 - 2bc\cos A
\]
他にも、角Bや角Cを使った形もあります。
◆ どうやって使い分けるの?
以下を覚えると便利です!(添付2、3も見てください)
辺が3つわかってる:余弦定理→角を出せる
2辺とその間の角:余弦定理→残りの辺を出せる
1辺とその向かいの角、もう1つの辺または角:正弦定理→他の角や辺を出せる
角が2つと1辺:正弦定理→残りを出すのが簡単
◆ 今回の問題
三角形ABCにおいて
\[
a = 1 + \sqrt{3},\ b = \sqrt{6},\ c = 2
\] 辺の長さは全てわかっているので、角を求めていきましょう。
まずわかりやすいように図を書きます。添付3を見てください。
◆ Step 1:何がわかっている?
* 辺 a,b,c がすべて分かっている
* 角度は何もわからない
→ この場合は、余弦定理で角を求めるしかありません!
◆ Step 2:余弦定理で角Aを求める
まず、余弦定理の式を使って角Aを求めてみましょう。※ちなみにこの方法ではうまくいきません。まずはやってみます。
\[
a^2 = b^2 + c^2 - 2bc\cos A
\]
値を代入します:
\[
(1 + \sqrt{3})^2 = (\sqrt{6})^2 + 2^2 - 2 \cdot \sqrt{6} \cdot 2 \cdot \cos A
\]
それぞれ計算します:
左辺: \[
(1 + \sqrt{3})^2 = 1 + 2\sqrt{3} + 3 = 4 + 2\sqrt{3}
\]
右辺: \[
\sqrt{6}^2 + 2^2 -2 \cdot \sqrt{6} \cdot 2 \cdot \cos A= 10-4\sqrt{6}\cdot \cos A
\]
式全体を整理すると:
\[
4 + 2\sqrt{3} = 10 - 4\sqrt{6} \cdot \cos A
\]
両辺を移項して:
\[
4\sqrt{6} \cos A = 10 - (4 + 2\sqrt{3}) = 6 - 2\sqrt{3}
\]
最後に角Aの余弦を求めます:
\[
\cos A = \frac{6 - 2\sqrt{3}}{4\sqrt{6}}
\]
ただ、これでは具体的なAの角度は分かりにくいですよね。
このまま進めていってもできなくはないのですが、もう少し簡単にするため、角度BやCを求めてみましょう。
◆ Step 3:余弦定理で角Bを求める
\[
b^2 = a^2 + c^2 - 2ac\cos B
\]
値を代入します:
\[
\sqrt{6}^2 = (1+\sqrt{3})^2 + 2^2 - (1+\sqrt{3}) \cdot 2 \cdot 2 \cdot \cos B
\]
\[
6 = 1+2\sqrt{3}+3 + 4 - 4(1+\sqrt{3}) \cdot \cos B
\]
\[
-2-2\sqrt{3} = - 4(1+\sqrt{3}) \cdot \cos B
\]
\[
cos B=\frac{-2-2\sqrt{3}}{-4(1+\sqrt{3})}
\]
\begin{equation}
cosB=\frac{-2(1+\sqrt{3})}{-4(1+\sqrt{3})}
\end{equation}
\begin{equation}
cos B=\frac{1}{2}
\end{equation}
ここでBは三角形の内角なので
\[
0<B<180°
\]
よって、角Bは60°
これで、2辺と1つの角がわかっているので、正弦定理を使ってCを求めてみましょう。
◆ Step 4:正弦定理で角Cを求める
角Bが求まったので、次は正弦定理が使えます。
\[
\frac{c}{\sin C} = \frac{b}{\sin B}
\quad \Rightarrow \quad
\sin C = \frac{b \cdot \sin B}{c}
\]
ここで、b=√6,c=2,sinB=sin60°=√3/2であるから、
\[
\sin C = \frac{\sqrt{3}\cdot2}{2\sqrt{6}}
\]
\[
\sin C = \frac{\sqrt{3}}{\sqrt{6}}
\]
\[
\sin C = \frac{1}{\sqrt{2}}
\]
角Bが60°であることから、角Cは以下の範囲です。
\[
0<B<120°
\]
よって、角Cは45°です。
◆ Step 4:角Aの求め方
三角形の内角の和は180°なので、
\[
A = 180^\circ - B - C
\]
\[
A = 75^\circ
\]
◆ まとめ
・辺が3つわかっていたら → 余弦定理で角を出す!
・向かいの角と辺のうち3つがわかっていたら→ 正弦定理で残りの角・辺を出す!
・必ず「何が与えられているか」を見て、適切な定理を選ぼう。
三角形ABCにおいて、次のような関係があります:
\[
\frac{a}{\sin A} = \frac{b}{\sin B} = \frac{c}{\sin C}
\]
* a,b,c:三角形の辺の長さ(各辺の向かいの角が A,B,C)
* sinA:角Aの正弦(サイン)
◆ 余弦定理とは
三角形ABCにおいて、例えば次のような式が成り立ちます:
\[
a^2 = b^2 + c^2 - 2bc\cos A
\]
他にも、角Bや角Cを使った形もあります。
◆ どうやって使い分けるの?
以下を覚えると便利です!(添付2、3も見てください)
辺が3つわかってる:余弦定理→角を出せる
2辺とその間の角:余弦定理→残りの辺を出せる
1辺とその向かいの角、もう1つの辺または角:正弦定理→他の角や辺を出せる
角が2つと1辺:正弦定理→残りを出すのが簡単
◆ 今回の問題
三角形ABCにおいて
\[
a = 1 + \sqrt{3},\ b = \sqrt{6},\ c = 2
\] 辺の長さは全てわかっているので、角を求めていきましょう。
まずわかりやすいように図を書きます。添付3を見てください。
◆ Step 1:何がわかっている?
* 辺 a,b,c がすべて分かっている
* 角度は何もわからない
→ この場合は、余弦定理で角を求めるしかありません!
◆ Step 2:余弦定理で角Aを求める
まず、余弦定理の式を使って角Aを求めてみましょう。※ちなみにこの方法ではうまくいきません。まずはやってみます。
\[
a^2 = b^2 + c^2 - 2bc\cos A
\]
値を代入します:
\[
(1 + \sqrt{3})^2 = (\sqrt{6})^2 + 2^2 - 2 \cdot \sqrt{6} \cdot 2 \cdot \cos A
\]
それぞれ計算します:
左辺: \[
(1 + \sqrt{3})^2 = 1 + 2\sqrt{3} + 3 = 4 + 2\sqrt{3}
\]
右辺: \[
\sqrt{6}^2 + 2^2 -2 \cdot \sqrt{6} \cdot 2 \cdot \cos A= 10-4\sqrt{6}\cdot \cos A
\]
式全体を整理すると:
\[
4 + 2\sqrt{3} = 10 - 4\sqrt{6} \cdot \cos A
\]
両辺を移項して:
\[
4\sqrt{6} \cos A = 10 - (4 + 2\sqrt{3}) = 6 - 2\sqrt{3}
\]
最後に角Aの余弦を求めます:
\[
\cos A = \frac{6 - 2\sqrt{3}}{4\sqrt{6}}
\]
ただ、これでは具体的なAの角度は分かりにくいですよね。
このまま進めていってもできなくはないのですが、もう少し簡単にするため、角度BやCを求めてみましょう。
◆ Step 3:余弦定理で角Bを求める
\[
b^2 = a^2 + c^2 - 2ac\cos B
\]
値を代入します:
\[
\sqrt{6}^2 = (1+\sqrt{3})^2 + 2^2 - (1+\sqrt{3}) \cdot 2 \cdot 2 \cdot \cos B
\]
\[
6 = 1+2\sqrt{3}+3 + 4 - 4(1+\sqrt{3}) \cdot \cos B
\]
\[
-2-2\sqrt{3} = - 4(1+\sqrt{3}) \cdot \cos B
\]
\[
cos B=\frac{-2-2\sqrt{3}}{-4(1+\sqrt{3})}
\]
\begin{equation}
cosB=\frac{-2(1+\sqrt{3})}{-4(1+\sqrt{3})}
\end{equation}
\begin{equation}
cos B=\frac{1}{2}
\end{equation}
ここでBは三角形の内角なので
\[
0<B<180°
\]
よって、角Bは60°
これで、2辺と1つの角がわかっているので、正弦定理を使ってCを求めてみましょう。
◆ Step 4:正弦定理で角Cを求める
角Bが求まったので、次は正弦定理が使えます。
\[
\frac{c}{\sin C} = \frac{b}{\sin B}
\quad \Rightarrow \quad
\sin C = \frac{b \cdot \sin B}{c}
\]
ここで、b=√6,c=2,sinB=sin60°=√3/2であるから、
\[
\sin C = \frac{\sqrt{3}\cdot2}{2\sqrt{6}}
\]
\[
\sin C = \frac{\sqrt{3}}{\sqrt{6}}
\]
\[
\sin C = \frac{1}{\sqrt{2}}
\]
角Bが60°であることから、角Cは以下の範囲です。
\[
0<B<120°
\]
よって、角Cは45°です。
◆ Step 4:角Aの求め方
三角形の内角の和は180°なので、
\[
A = 180^\circ - B - C
\]
\[
A = 75^\circ
\]
◆ まとめ
・辺が3つわかっていたら → 余弦定理で角を出す!
・向かいの角と辺のうち3つがわかっていたら→ 正弦定理で残りの角・辺を出す!
・必ず「何が与えられているか」を見て、適切な定理を選ぼう。
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