4次関数の解の個数について

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ゲスト

4次関数の解の個数について

投稿記事 by ゲスト »

f(x)が4次関数の時、
f'(x)が
1.異なる3つの実数解を持つ
2.異なる2つの実数解を持つ
3.1つの実数解を持つ
4.実数解を持たない
場合の極値の数を教えていただきたいです。
また、グラフの概形も教えていただけると嬉しいです。

今年の東北理系数学大門3で、4次関数(4次の係数>0)が極大値を持つような条件を聞かれたのですが、
f'(x)が何個の重解を持てば良いのか自信がありませんでした。
ゲスト

Re: 4次関数の解の個数について

投稿記事 by ゲスト »

・f(x)が4次関数の場合、f'(x)は3次関数となります。
・f'(x)の実数解の個数によって、f(x)の極値の個数が決まります。

1. f'(x)が異なる3つの実数解を持つ場合
→f(x)には極大値が2個、極小値が1個の計3個の極値があります。
グラフは山なり谷なりの形状となります。

2. f'(x)が異なる2つの実数解を持つ場合
→f(x)には極大値が1個、極小値が1個の計2個の極値があります。
グラフは山か谷の形状となります。

3. f'(x)が1つの実数解を持つ場合
→f(x)には極値が1個しかありません。
グラフは極大値か極小値のどちらかの形状となります。

4. f'(x)が実数解を持たない場合
→f(x)には極値がありません。
グラフは単調増加または単調減少の形状となります。

東北理系数学大門3で、4次関数(4次の係数>0)が極大値を持つような条件を聞かれた場合、f'(x)が少なくとも1つの実数解を持つ必要があります。つまり、f'(x)が1つ以上の重解を持てば良いということになります。
ゲスト

【解答】4次関数の解の個数について

投稿記事 by ゲスト »

係数が正の以下の4次関数を考えてみます。
\begin{equation}
f(x)=ax^4+bx^3+cx^2+dx+e
\end{equation}

このとき微分したf’(x)は次のとおりです。
\begin{equation}
f'(x)=4ax^3+3bx^2+2cx+d
\end{equation}

この4次関数と3次関数をグラフにすると添付1のようになります。

1.f’(x)が異なる3つの実数解を持つということは、f’(x)=0となる点が3つあるということです。
ですので、4次関数f(x)において傾きが0となる点(極値)が3つ存在することになります。
したがってf(x)添付1のようなωみたいな形のグラフです。
なお、a>0のとき(つまり係数が負のとき)は上記のグラフを上下反対にしたようなグラフになります。

2.f’(x)が異なる2つの実数解を持つということは、f’(x)=0となる点が2つあるということです。
ですので、4次関数f(x)において傾きが0となる点(極値)が2つ存在することになります。
たとえば一方は重解、他方は単純解のようなパターンです。
一例を挙げると以下のような関数です。
\begin{equation}
f′(x)=(x+1)^2(x−2)
\end{equation}
これをグラフにすると添付2のようになります。
f’(x)が重解をもつときは、その点で一瞬傾きが0になるので、このような形になります。

3.f’(x)が1つの実数解を持つということは、f’(x)=0となる点が1つあるということです。
ですので、f(x)の極値も1個しかありません。
たとえば3重解をもつパターンです。
一例を挙げると以下のような関数です。
\begin{equation}
f′(x)=(x-1)^3
\end{equation}
これはx=1のときしか極値をもちません。ですのでグラフにすると添付3のようになります。
2次関数に似た形になります。

4..f’(x)が実数解を持たないということは、f’(x)=0となる点が1つもないということです。
しかし、3次関数の実数解が0というのはありえません。
3次関数であれば、実数解を少なくとも1つはもつことになります。
※ここでは割愛しますが、中間値の定理を使えば証明できます。
ですので、この場合は存在しないが回答になりますね。
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