e(ネイピア数)の関係式でわからない部分があります

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ゲスト

e(ネイピア数)の関係式でわからない部分があります

投稿記事 by ゲスト »

高校数学(極限)の質問です。
e(ネイピア数)の関係式で

lim[h→0](e^h-1)/h=1という式があるかと思います。
この式から
lim[h→0](1+h)^1/h=eを次のように変形するのは、おそらくよくない気がするんですが、なぜよくないんでしょうか。

lim[h→0](e^h-1)/h=1
lim[h→0](e^h-1)/h=lim[h→0]1
lim[h→0]e^h-1=lim[h→0]h (両辺h倍した)
lim[h→0]e^h=lim[h→0](1+h) (両辺1足した)
lim[h→0]e=lim[h→0](1+h)^(1/h) (両辺1/h乗した)
e=lim[h→0](1+h)^(1/h)

ご回答よろしくお願いします。
ゲスト

Re: e(ネイピア数)の関係式でわからない部分があります

投稿記事 by ゲスト »

両辺のh倍と1/h乗がダメです。
例えばh倍というのは単に両辺に定数をかけるのではなく、limの中身をh倍して、その後にh→0を取ることをしていますね。しかし一般に、極限値が一致しているからといって、極限の中身に同じ操作をした後に取った極限値が等しいとは限りません。

具体例を挙げましょう。
lim[x→∞] 1/x = 0
lim[x→∞] 1/x² = 0
なので、
lim[x→∞] 1/x = lim[x→∞] 1/x²
が成り立ちますね。
しかし、ここで両辺のlimの中身をx倍すると、
(左辺) = lim[x→∞] 1 = 1
(左辺) = lim[x→∞] 1/x = 0
となり、等式が成り立たなくなります。

最後の式自体は正しいので式変形も合っていると勘違いしてしまうのでしょうが、間違った計算を続けた結果、たまたま答えが合ってしまったけですね。
それは3行目の
lim[h→0]e^h-1=lim[h→0]h
が、ネイピア数eを任意の正の数に置き換えても成り立つ式になってしまっていることなど、式を注意深く見れば気づけるはずです。



ちなみに3行目で無意味な式になっています。実際,右辺のhがh^100だったとしても成り立ってしまいます。

2行目の左辺は不定形です。不定形というのは,何かと何かのせめぎあい(この場合は分子と分母)が起きています。その分子と分母が直接関わり合うから解決の方向にむかうのであって,単独で分離したらそれぞれ勝手に動く(この場合は0に近づく)だけの意味のない式が出来上がるということです。
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