円と放物線について

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ゲスト

円と放物線について

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放物線と円の共有点の問題について

(1)添付画像の問題、放物線と円が接するときのaの値を求めなさい。

についての質問です。
接する⇔重解 という理解をしていたので、
[1]D=0 a=-37/4だけを求めて、[2]のケースを考慮できませんでした。

解説をみて図をみて[2]のケースa=±3は理解できたんですが、
[2]のケースでは、なぜ接しているのに、重解になっていないのか疑問に感じました。
実際a=3をy^2+y-a-9=0に代入すると重解になりません。


円と直線について考えるとき,
「接する⇔重解をもつ⇔D = 0」は気軽に用いることができる。

しかし,これが直線以外のとき,
特に円と放物線について考えるときは,
常には成り立たないことに注意したい。

接するなら D = 0 じゃない例として、今回の問題のような例を上記URLでは取り上げていました。

円と放物線は特殊と考えればよいのでしょうか?(もしそうであれば理由を教えていただけると幸いです。)

よろしくお願いいたします。
添付ファイル
ngosknea.png
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ゲスト

Re: 円と放物線について

投稿記事 by ゲスト »

感覚的な理解で申し上げると、重解とグラフの共有点のもちかたの関係ということになります。重解というのは同じ解を2個もつ(1種2解的な)というのが捉え方としては理にかなっているのだと思います。たとえば、(x-1)^2=0はx=1という解を2つもつといった具合です。これがグラフにおいては接点とむずびつきます。接点は同じ点で2個の共有点をもつという捉え方になります。したがって-3<a<3において、円と放物線はただ1つのyの値で2個の交点をもつわけで、接点ではないので、①の判別式D=0とは関係ありません。逆にD=0で求まったa=-37/4では、しっかり接点をもっていますね。

では、どうしてa=3,-3で接点をもつのにD=0ではないのか、あるいは①が重解でないのに、-3<a<3においてはただ1つのyの値においてしか交点をもたないのはなぜか(①が重解でないなら、解は0か2個のどちらかなのにおかしいという疑問)という疑問が残ることと思います。これを解決するにはすこしばかり難解です。(おそらく数ⅡBは文系も使うため、文系ではそこまではいらないだろうということで解説されていないのだと思います。)さてここからは数学的に厳密にいきたいと思います。

-3<a<3のときにも確かにただ1つyの値において円と放物線が交わるので、「①の解は1つしか存在しない。」つまり、「D=0のときである。」というふうに思っているのだと思います。これは、解答にかかれている範囲で考えれば当然いきつく結論ではあります。しかし、これは誤解です。

一般に二次方程式が解を1つしかもたないのは、重解のときであり、判別式D=0でああります。(捉え方としはむしろ、重解というのは同じ値の解が2つ存在するというほうが正しいと思いますが。)ですが、xに制限があるときはこの限りではありません。たとえば、(x-1)(x-3)=0という方程式があったとき、この解はx=1,3で2つあります。しかし、「(x-1)(x-3)=0かつx>2」であればx=1のみが解となります。

これと同じことがこの問題にも生じています。
問題において
$x^2=y-a$を
$x^2+y^2=9$に代入して①という二次方程式を得ています。
ただし$、x^2=y-a$を代入した以上、x^2≧0であるのでy≧aという条件がつきます。
つまり、「$y^2+y-a-9=0$かつy≧a」ということです。この点において、書かれている解答は正確でなく「$y^2+y-a-9=0$ (y≧a)」と表記すべきところです。
さて、結論から申し上げますと、「$y^2+y-a-9=0$ (y≧a)」の解の個数は
a<-37/4のとき0個
a=-37/4のとき1個
-37/4<a≦-3のとき2個
-3<a≦3のとき1個
3<aのとき0個
となります。ちゃんと円と放物線の共有点と一致していますね。

このような円と放物線の共有点の問題には、以上のようなことが絡んでいます。このことを解説している問題集は案外少ないですね。自分も同じところで疑問を抱いた覚えがあります。他にわかりやすい別解というのはみたことがないですね。もしかしたらあるのかもしれませんが。もし設問が(1)だけであるような問題であれば、ある点での円の接線と放物線の接線を求めて、それが一致するときというような手もあります。しかし、厳密さにかけるとはいえ判別式をつかった解法が一般的でしょう。

<補足>
以下は「$y^2+y-a-9=0 $(y≧a)」の解の個数の求め方です。
y≧-37/4のとき
$y^2+y-a-9=0$よりy=(-1±√4a+37)/2
ただしy≧aより(-1±√4a+37)/2≧aを満たす。
f(a)=a、g(a)=(-1±√4a+37)/2とするとグラフは以下のようになります。
よって、a<-37/4のとき0個
a=-37/4のとき1個
-37/4<a≦-3のとき2個
-3<a≦3のとき1個
3<aのとき0個
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